蝦蟇屋敷主人 ー 西江雅之さん死去

日誌

アフリカ研究の先駆者の一人で、エッセイストとしても知られる言語学者で文化人類学者の西江雅之(にしえ・まさゆき)さんが14日、膵臓(すいぞう)がんのため死去した。77歳だった。葬儀は近親者のみで営まれた。後日、しのぶ会を開く予定。喪主は長男アレンさん。

東京生まれ。早稲田大学大学院を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校大学院で学んだ。東アフリカ、カリブ海域、インド洋諸島などを中心にフィールドワークを重ね、20代で日本初のスワヒリ語の文法書、辞典を編集した。早稲田大、東京外国語大、東京芸術大など多くの大学の教壇にも立った。また、世界各地の暮らしや自然を詩的な文章による紀行、エッセーとして発表。中学・高校の国語の教科書にも採用された。(朝日新聞デジタルより)

確か大学生の頃、西江さんのエッセイを読んでいて、「風呂に入らない」とあり絶句した覚えがある。実際は、お湯に浸からず、シャワーだけということだった。何でも食べみるということで「食べる」というエッセイ集は読むのを敬遠してきた。怖いものみたさというかどんなゲテモノを食べるのか知りたくて2年前に読んで、普通のエッセイでいささか拍子抜けだった。西江さんの言語学の著作は難しくお手上げだった。

先月長田弘さんが亡くなったばかりで、また好きな書き手のひとが亡くなってしまった。ご冥福をお祈りいたします。

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